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66回:若者だけではない!ゲームの可能性について

 こんにちは。今回リレーコラムを担当させていただきます理学療法士の飯塚陽です。
今回は近頃私がひそかにはまっている楽しみ、遊びについての話とその可能性についての話をしたいと思います。

 ひそかにはまっている遊び、それはゲームセンターでのダンスゲームです。そのゲームは曲にあわせて画面上に出てくる矢印(↑・→)と同時に足元にある矢印のボタンを踏むというゲームなのですが、いざ自分でやってみると足はもたつき、音楽にもおいていかれてしまい最後にはフラフラになってしまいます。一生懸命踊っているのですが、自分のダンスの才能のなさと運動不足を痛感しているところです。しかし、これがリフレッシュになっているのは確かです。こんなに楽しく、運動をできるゲームがリハビリにも効果があるという興味深いニュースについての報告をしたいと思います。

 ゲームメーカーのナムコが業務用ゲーム機を高齢者や障害のある人でも楽しめるように改造して販売している「リハビリテインメントマシン」を使い、九州大学が実証実験を行った結果、高齢者の敏捷(びんしよう)性やバランス性を高めることに、ゲームが役立つことが分かったそうです。"敏捷性"と"バランス"の向上は、高齢者の寝たきり原因の上位にある"転倒"を予防するのに有効であると言われています。

 実証実験では、飛び出してくるワニをハンマーでガンガン叩いた数を競うゲーム機を使用し、平均年齢76。6歳のお年寄り8人に1年間遊んでもらったところ、ハンマーを握る右手の握力が維持され、さらに敏捷性や目と手の協調性を示す、ゲームへの反応はかなり素早くなったということです。検証の結果、前方の標的に対して素早く反応して打撃や投てきが繰り返されるゲーム機の特性によって「神経の協調性や敏捷性」が高まった可能性、また、前傾姿勢を保持したまま、手を前方に素早く差し出す動作が繰り返し要求されたため「前方バランス能力」が改善した可能性、ゲームを楽しんだ人の全員が右利きで、右手操作の繰り返しによって「右手握力」が維持された可能性などが明らかになりました。ゲーム機に心理的に熱中し、自発的に繰り返し身体を動かすことによって、特定の身体機能が改善・維持されたと考えられます。

 今回の検証結果により、「ゲーム機で楽しい時間を過ごしているうちに、結果として身体能力の維持・向上につながるのでは」という仮説が初めて科学的に実証されたわけです。目から得た情報を手足に伝える反応時間が速くなれば、転倒のような事故にもとっさに対処できるようになり、寝たきりになるようなケガの防止につながります。
 今は若い人ばかりの遊び場となっているゲームセンターが年齢を問わず多くの人たちの遊び場となる可能性が出てきたわけです。近い将来、リハビリや健康維持にゲームセンターに通う時代が来るかもしれませんね。

[TEXT :飯塚 陽理学療法士}]

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