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68回:椅子坐位の姿勢について

 私たち日本人の生活スタイルはさまざまに変化してきましたが、多かれ少なかれ『椅子に座る生活』が定着していることは確かなようです。会社勤めをされている方なら誰しも、事務椅子に何時間も座っていることが要求され、首の痛み・肩こり・腰痛を経験しているのではないでしょうか。そこで、椅子坐位の姿勢について考え、皆様の生活に少しでもお役立てできれば幸いです。

 基本的に日本人は床坐位好きの民族ではないでしょうか。学校や職場では毎日椅子に座っていても、居酒屋などで座敷に上がると妙に打ち解けてしまうような基質があるように思われます。しかしながら、国際化しつつある現代社会のなかで、昔のような床坐位に戻すのが良いという風にはいえない面もあります。

 そこで、椅子坐位での姿勢の取り方について考えてみたいと思います。私たちの体には背骨があり、横から見ると自然なS字カーブを描いているのが特徴です。このS字カーブが自然に作れるのは立った姿勢であると言われています。では、座っていても立った姿勢を保つにはどうすればいいのでしょうか。腰と連動している『骨盤を立てる(=立ち腰)』と良いわけです。以下に正しい姿勢をとるポイントを挙げます。

【1】 腰を動かす
基本の立ち腰から腰を反らせる、へたらせるという具合に骨盤の前後運動を繰り返します。上体はあまり動かさずに、腰だけを確実に動かすことがコツです。腰の操作はこうした運動によって、日頃から腰まわりの柔軟性を高めておくことが大切です。
【2】 肩の力を抜く
肩を上下に動かしたり、回したりしていると、徐々に肩が暖まってこわばった筋肉が動き出してきます。力を抜きながら、ゆっくりと肩甲骨全体を動かすようなイメージで行います。

【3】 鳩尾(みぞおち)をゆるめる
鳩尾は自律神経の集合地点で、ストレス症状の大半は鳩尾のこわばりとして現れます。鳩尾が緩んでくると背中の筋肉も同時に緩んできます。
鳩尾に手を当てて、鳩尾から息を吐くイメージでゆっくり呼吸していきます。             
【4】 姿勢を整える
自然体のポイントは「耳と肩」「鼻と臍」とをまっすぐにして、頭の位置を整えます。

 以上のことを試しにやってみてください。できれば継続して行うと、より自然な姿勢が取れるようになると思われます。これをきっかけに、皆様が体について興味をもたれ、日頃の苦痛が少しでも和らぐことができたなら喜ばしいことです。私も理学療法士として、日々、心地よい生活のアドバイスができるように勉強していきたいと思います。

[TEXT :三橋 民穂理学療法士}]

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