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71回:「専門理学療法士」とは

 2005年もはや2ヶ月が過ぎ、年度末の3月になりました。この時期は、職場や学校では旅立ち・別れの時期です。つまり、次なるステップに進む時期とも考えられるでしょう。

 さて、数年前にある高名なリハビリテーション科専門医の先生がお話されている活字を目にしました。「理学療法士は卒業後3年放って置くと馬鹿になる」との警鐘です。すなわち、卒後教育・研修、生涯学習の重要性を指摘すると同時に、われわれ理学療法士における卒後教育の不備・不足を嘆いておられるとうかがい知りました。その当時、確かに自己反省すべき点は多々あると認めたくはない事実ですが自省したことを記憶しています。
 ところが、われわれ理学療法士の職能団体である(社)日本理学療法士協会は生涯学習の重要性をすでに認識しており、以下に記すような医師の卒後教育制度にもとづく認定医・専門医認定に準じた「専門理学療法士」認定制度が存在していることを皆さんご存知でしょうか。

 (社)日本理学療法士協会が生涯学習の一環として、1999年(平成10年度)の第1回認定をもって始めた「専門理学療法士」認定制度です。医師における専門医認定のようなものと考えてよいでしょう。作業療法士、言語聴覚士にも同様の認定制度が始まっていると聞いています。生涯学習の始まりである新人教育プログラムを修了(3年間18単位履修)すると7つの専門領域に所属でき、その後更に一定の要件、すなわち@7年間専門領域に所属、A生涯学習基礎プログラムの履修(5年間で10単位以上)、B所属専門領域に関連したテーマで2題以上あるいは全国大会・国際学術集会で1題以上筆頭演者で発表報告または所属専門領域に関連したテーマで2題以上の論文を有するかそれらに準じる業績を満たすと認定申請・審査されるというシステムです。
 この「専門理学療法士」は5年ごとに更新手続をとらなければいけません。
 7専門領域とは、@基礎系、A神経系、B骨・関節系、C内部障害系、D生活環境支援系、E物理療法系、F教育・管理系、です。平成16年度の全国の理学療法士数は約41,000人であり、そのうち茨城県は527人です。平成16年度は合計27名(41件)が「専門理学療法士」に認定されています。平成16年度の第6回「専門理学療法士」認定までの各専門理学領域別の認定者数は表のごとくです。

 表をご覧になっておわかりのように、まだまだ「専門理学療法士」の認定者数は少なく、先の率後教育研修・生涯学習に対するわれわれ理学療法士の意識が高いとは言えない現状です。しかしながら、その身分に対する社会的評価も十分とは言えません。ぜひとも「専門理学療法士」の価値を高めるためにも、一人一人の理学療法士の研鑽と社会における評価が望まれるところです。理学療法士を利用される場合に、一度「あなたは専門理学療法士の認定を受けていますか?」と尋ねてはいかがでしょうか。

専門領域名称
全国認定者数(人)
茨城県内認定者数(人)
基礎系
32
神経系
65
骨・関節系
80
内部障害系
43
生活環境支援系
40
物理療法系
21
教育・管理系
34

[TEXT :齊藤 秀之理学療法士}]

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