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128回:鬱うつなるままに…

 世の中、なかなか思うとおりにいかないことが多いですね〜。病院でも、元気になってこられたなあと思っていた患者様が体調を崩されたりされることがあり、落ち込んだりすることがあります。嫌なことがあったり、落ち込むことが続いたり、そして、だんだん「私ってもしかしてうつ病?」と思うことありませんか。
 さて、今日は最近メディア等でもよく目にするようになった「鬱」について少しお話ししたいと思います。

 一般的に躁うつ病は、感情(気分)障害と言われ、躁状態と抑うつ状態の2つの状態が交互に繰り返されるものと、うつ状態のみを繰り返すものに分かれます。躁状態とは、気分が高揚し活動の抑制が効きにくくなる状態です。例えば、明るく楽天的に見えても、ちょっとしたことですぐ怒り出す。あまり眠らず、身体が衰弱するまで活動する。大量の飲酒や浪費が多くなる。次々新しいひらめきが起こるが、持続集中は困難で仕事は完成しにくいなどなど、躁状態では明るく活動的でも自己中心的な行動が多く、トラブルにつながりやすいことも度々あります。そのため、周囲の人の見る目が変わり、仕事をする際に支障が生じることがあります。

 それに対して、うつ状態とは、人と会う気力が無くなり、睡眠は浅く、朝早くに目覚めてしまう、そして、入浴する、顔を洗う、重症の方になると布団から起きることさえ億劫で何もする気力がなくなってしまいます。また、仕事に関しても新しい仕事や気を遣う仕事は出来なくなってきます。そのため、職場や家庭において役割を果たせなくなってしまいます。

 その原因としては、さまざまな仮説があります。薬が効くことから、モノアミンという脳内物質が不足している、またはある遺伝子が問題となる、ある性格が関係する、体型と関係があるのではないか…などなどです。しかし、現在のところまだ解明されてはいません。
 躁うつ病の多くは、薬で回復します。また、環境調整も有効です。うつ状態については、義務感から解放され、「病気だから仕方ない、休みましょう」ということを本人にも周囲にもわかってもらい、休息できる環境を整えます。躁状態については、浪費の防止のためカードの使用をできなくする、本人の大事な人物(家族など)から心配していることを繰り返し具体的に挙げてもらうなどです。

 精神の病というのは、目に見えないため、わかりにくかったり、病院に行くほどでもないかなと躊躇しがちかもしれません。しかし、精神科や心療内科の門を少し開いてみれば、自分が背負っているものが少し軽くなるかもしれません。「こころ」の病気も「からだ」の病気と同じように早期発見・早期治療が大切です。今日は、「躁うつ病」について少し触れさせてもらいました。

【参考文献】
「精神障害と作業療法」著:山根寛

[TEXT :鈴木 典子作業療法士}]

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