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173回:お薬をお茶で飲んじゃダメですか?

 よくお薬を飲む際に次のような質問を受けることがあります。みなさんも考えたことはあるでしょうか?

Q:外出先でお薬を飲もうとしましたが、手元にお茶しかありませんでした。そのときは仕方なくお茶で飲んでしまいましたが、お茶で飲むのはよくないと聞きます…。お茶ではダメなのでしょうか?
 あと、水がない場合、水なしで飲んでもいいのでしょうか?

A:普通の緑茶やウーロン茶なら問題ありません。以前は、一部の薬の成分(鉄剤)がお茶のタンニンと反応してしまい、吸収されづらくなると言われていましたが、今は特に影響がないとされています。

 しかし、水なしで薬をそのまま飲むことは絶対にやめてください!(※トローチ、舌下錠、チュアブル錠など、水なしで飲めるものは除きます)。なぜ水と薬を一緒に飲むかというと、「薬を水で溶かして吸収を促す」という意味があるからなのです。そのため、薬によっては、水なしで飲むと溶けずにそのまま排泄されることがあります。

 他には、薬がのど(食道)に引っかかったまま溶け出し、食道の炎症を起こして潰瘍になることもあります。粉薬を水なしで飲んで気管に入ってしまい、肺炎を引き起こしてしまった例もあるようです。

 薬を飲むときは、必ずコップ一杯の水、または白湯と一緒に飲みましょう。飲み方としては、水を一気に飲むよりも、数回に分けて飲むようにしましょう。
コップいっぱいの水を数回にわけて飲むようにしましょう
【注意したい飲み合わせ】
 薬は水で飲むことが原則ですが、仕方なく身近にあるもので飲んでしまうことがあります。そこで、いざという場合に問題がないように、避けたい飲み合わせをご紹介します。

・ ジュース(柑橘系、特にグレープフルーツジュース)
 ほとんどの薬は影響ありません。しかし、高血圧の薬や一部の薬(抗生物質)はジュースで分解されたり、吸収されにくくなったりします。胃腸薬も果汁の酸で効果が弱くなることがあるので避けたほうがよいでしょう。
・ 牛乳
 一部の鎮痛剤など、胃に刺激がある薬を飲むときに胃を保護する役目を果たすことがありますが、避けたほうがいいでしょう。牛乳にはカルシウムなど薬と反応しやすい成分が多く、薬の成分が胃酸で中和され、影響を受けることもあります。
胃にやさしいイメージがありますが…
・ お酒類
 アルコールで飲むことは絶対避けてください!薬の作用が弱くなったり、強くなるだけでなく、アルコールで薬の成分が分解されたり、本来期待された効果以外の作用が表れることがあり、大変危険です。
・ アルコール類
 アルコールによって、薬の作用が強く現れる薬(うつ病の薬、血圧の薬など)、アルコールの作用を強めてしまう薬(うつ病の薬など)があります。また、一般的にアルコールは薬の代謝に関係する肝臓にも悪影響を与えてしまいます。
・ カフェイン飲料(お茶・紅茶・コーヒーなど)
 お茶は、貧血の薬(鉄分が入っている薬)と一緒に飲むと、お茶に含まれるタンニンの影響で薬が吸収されにくくなることがあります。また、カフェインの影響は血液が固まるのを防ぐ薬(ワルファリン)や、痛風の薬・一部の喘息の薬などの効果を弱めることがあります。
  また、逆に一部の抗生物質や一部の胃薬では、カフェインの効果を高めてしまうことがあります。

 以上、ここで取り上げたものは、飲み合わせに注意する代表的な事例です。他にも、細かい相互作用がありますので、未然に防ぐために一緒に飲んでいる薬(サプリメントも含みます)や特に偏って摂っている食べ物などがあれば、医師や薬剤師に相談してください。
 せっかく処方してもらったお薬です。最大限の効果を望みたいものですよね。

[TEXT :鈴木 賢理学療法士}]

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