第177回:ガムを噛む
( 2007年04月10日 掲載 )
近年、食生活の進歩に伴い、日本人の体格は大幅に向上しています。しかしその一方でどんどん退化しているところがあります。顎、と歯です!そこで今回は「ガムを噛む」ことについてお話をしたいと思います。ふだん何気なく噛んでいるガムですが、いくつかの効能があります。
① 精神状態の安定
ものをよく噛みしめることは、人間の本能的な欲求であるといわれています。すなわち、チューインガムを噛んでいると精神的にイライラした状態がおさまる、緊張を和らげることができる、精神状態の安定化が図れると言われています。野球でも外国の選手がプレー中にガムを噛んでいる場面を見かけるのは、精神面で効果があるからだと思われます。
② 歯の洗浄作用
ガムを噛むことで歯についた食べかすを取ることができます。また噛む運動で歯茎が丈夫になります。最近では、上記以外に、噛むことで唾液の分泌が盛んになり、これが虫歯を予防する大きな要素だと言われています。虫歯の原因は口の中の細菌によって作り出される酸がカルシウムを溶かすことから始まります。ガムを噛むことでたくさんの唾液が分泌されると、口の中が酸性から中性に変化し、いったん唾液に溶け込んだカルシウムが再び歯の表面に沈着するようになり、歯の表面のエナメル質が再生されます。初期の虫歯ならこれで治ります。最近は、キシリトールガムや歯磨きガムなど積極的に効能をうたったガムも発売されています。
③ 眠気防止・集中力の向上
ガムに限らないのですが、ものを噛み続けていることで眠気を防いだり集中力をあげたりできるとされています。すなわちガムを噛むとアゴを動かす咬筋が活発に運動して、そのため咬筋内にある紡錘型をした感覚器官「筋紡錘」を刺激し感覚神経が活発となるためだそうです。
④ 顎の発育
ガムを噛み続けることで顎の筋肉が鍛えられるため、顎関節症やそれに伴う諸症状などの予防や緩和に繋がると考えられていますが、逆に顎を酷使するため、発症者には厳禁との見方もあります。現代の食生活では柔らかいものばかりを摂りがちで、加齢と共に頬や顎の肉が垂れてくる人が多いですが、その緩和(フェイスラインの引き締め)にも多少の効果はあります。
⑤ 老化予防
このようにたくさんの効能があるそうです。ガムってすごいですね!ですから、みなさん是非ガムを噛む習慣をつくりましょう!!ただし、食べる際のマナーはきちんと守りましょう、かすのポイ捨ては軽犯罪法違反ですよ。
[TEXT :中山 朝比{言語聴覚士}]
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