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リレーコラム by リハビリテーションスタッフ リハビリテーション部
第193回:バレエ
( 2007年07月31日 掲載 )
 皆さんはバレエといえばどのようなイメージをしますか?つま先で立ったり、足を高く持ち上げたり、ふわりとジャンプしたり・・・このような動きを軽々やってのけているように見えますが、簡単に真似できるものではありません。実際には、全身のあらゆる筋肉を使う、相当にハードな運動なのです。バレエの動きでは、腕や足はもちろん、普通に生活している限りめったにつかない背中やお尻、首すじの筋肉も同時に鍛えられるため、全身の体つきが整えられるのです。

 少し詳しく話しますと、まずは基本姿勢が大切です。頭のてっぺんからまっすぐ上に引っ張られているイメージで、顎を軽く引く・頸椎を伸ばす・胸の上あたりを出過ぎないように上げるようにする・脊柱をまっすぐ伸ばす・お尻を絞めてあげるようにする・脚の間はできるだけつける、などのようにします。バレエの動きはこの姿勢を常に意識しながら行います。これを筋の収縮様式で表すと、「等尺性収縮を常に行っている」ということになります。「等尺性収縮」とは筋の長さが一定のまま収縮して張力を発生し、関節運動が起きない運動(静止性収縮)のことです。それに加え、つま先で立つ・腕や脚を高く上げる・ふわりとジャンプするなどの動きは、「等張性収縮」といい、関節運動が起こっている間の張力が一定の収縮様式をとります。

 そして意外なのは、負荷量が等尺性収縮>等張性収縮であることです。バレエらしい綺麗で大きな動きより、あらゆる姿勢の保持を行っている方が大変だなんて・・と思う方が多いかもしれませんが実際に踊ってみると本当に大変なのです。。。

 また、正確に踊る技術だけでなく美しく踊るためには、軽やかで優雅な動作を始終意識しています。頭のてっぺんから指の先・つま先まで体の細部も十分に意識・注意を払うことで、人々を魅了する動き・芸術性を高めているのです。この優雅で軽やかな動きを作り出すには、柔軟性・平衡機能・全身の協調性と巧緻性・体性感覚(皮膚・関節)・特殊感覚(視覚・聴覚)・フィードバックによる認知が必要となります。簡単にいうと全身鏡や曲を使うことで自分の体の動きを繰り返し確認することで、発表会や劇場で鏡を見ずにイメージした踊りが出来るというわけです。上記の身体機能は繰り返し練習すればするほど能力が向上することが出来ます。若年であればあるほどそれは大きくみられますが、加齢するごとに小さくなります。しかし、芸術性は加齢していくにつれて高められていくものとして、成熟した大人のバレエや雰囲気を成人期以降(30歳以降)に形成していくといわれています。バレエはいくつになってもやりたいと思うのは満足感や追求心に終わりがないから、ともいえるかもしれません。
 今回ちょこっとバレエに興味を持ったそこのあなた!バレエの世界に一緒に踏み込んでみませんか??

[TEXT :福井 春菜{作業療法士}]



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