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リレーコラム by リハビリテーションスタッフ リハビリテーション部
第219回:塗り絵の不思議
( 2008年02月05日 掲載 )
 こんにちは。今回は最近私が気になっている「塗り絵」についてお話したいと思います。

 私事ですが、幼稚園の頃はただ塗ることが楽しくて塗りつぶしていくしかできなかった「塗り絵」が、いつの間にか配色を考えて、縁取りをして、塗る方向を決める、と歳を追うごとにできあがりも進化していきました。しかしいつの間にかやらなくなってしまっていた「塗り絵」。しかし私はそんな塗り絵が最近本屋の店頭に並んでいるのを見かけて、自分でも久しぶりにやってみようかなぁと思うようになっています。また作業療法の手段の1つとして患者さまと「塗り絵」をしていく中で、周りが気になってばかりいて集中して活動に取り組むことができなかった方が塗り絵をして少しだけでも夢中になる姿をみて、「塗り絵」について調べてみました。

 塗り絵はどんなに絵が苦手な人でも枠取りされている空間を自分の思いのままに塗っていくことができるので、創作の喜びや達成感を味わうことができます。
 特に子供にとっては①色彩感覚を高める効果、②集中力も身につける、③自分で考え工夫する力をつける、といったことがあげられ、大人にとっては①ストレス発散、②リラックス、③集中力を高める、といった効果があるとあげられます。このような効果をもたらす「塗り絵」は、下絵を見て(視覚:後頭葉)、記憶された下絵を把握し(側頭葉)、絵全体の構成バランスをコントロールして(頭頂葉)、色の選択・塗り方の決定・手を動かし(前頭葉)ます。このように私たちの脳のすべての部位がバランスよく協調して働くことで、脳が活性化される作業になります。

 また私たちの脳は、思考や記憶をコントロールしているだけではなく、意欲や感情も脳が関わり、これらの作用によってホルモンが放出されます。ホルモンの分泌は身体全体に影響を与え、ストレスと密接な関係があるので脳一部ではなく、全身にも働きかけています。塗り絵は脳だけではなく、手先を動かすといった意味でも身体との関わりはありますが、手を動かすだけの単純作業と創造性のある作品を手がけるということは、心にまで働きかけをしています。

 こんなにいろいろな効果をもつ塗り絵は、色鉛筆と絵図の描かれた紙を用意するだけで簡単にできます。それに最近ではインターネットから絵図を無料で提供されているのでお金もかからないし、難しい決まりごとがないので、脳のトレーニングや認知症防止にはいいのでしょう。それにちょっとした時間の中で、たくさんの色を使うことができるので、ほどよいリラックス効果を求めて、童心に返り「塗り絵」をしてみてはいかがですか。

[TEXT :清水 みゆき{作業療法士}]



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