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インフルエンザの脅威 PART2
  2002年4月に、「最近注目の話題」の第1回としてインフルエンザの脅威というテーマを掲載しました。その後、特に治療薬についての変化が大きくありましたので、その点を中心に現在のインフルエンザに対する話題を追加してみました。
 一般的なインフルエンザの話については第1回目をご参照ください。

鳥インフルエンザとタミフル備蓄について

 WHO(世界保健機構)は、鳥インフルエンザが、人で流行しているインフルエンザウイルスと遺伝子再集合を起こして新型のインフルエンザウイルスが出現し、これが人から人への感染を繰り返して、大流行(パンデミック)をおこす危険が強まっているという警告を昨年から発し続けています。
 今まで流行しているウイルスとは違うインフルエンザウイルスの流行ですから、現行のワクチンは、新しいウイルスに対しては効果がありません。今使われているワクチンを接種したら、鳥インフルエンザにかからずに済むわけではありません。
 一方、鳥インフルエンザウイルスはA型インフルエンザの仲間ですので、治療薬としてのオセルタミビル(商品名:タミフル)は鳥インフルエンザから生ずる新型インフルエンザの治療においても、有効であろうと推測されています。このため、新型インフルエンザ対策として、都道府県単位でタミフルの備蓄が進められています。
 大流行時の新型インフルエンザでは、発病した方の100人から200人に対して1人(0.5〜1%)の死亡があると見積もられています。注目点としては、新型インフルエンザを発病した方がみな命に係わるほどの重症になるわけではなく、大多数の人は治癒することも知っておく必要があります。いたずらにパニックにならないようにしたいものです。とはいえ、新型インフルエンザは相当の危険度をもって、死亡する可能性もある重篤な疾患です。現在のところ、タミフル等の抗ウイルス薬が病原に対する根本治療として唯一使用可能で、そのために流行時に備えて備蓄の重要性が指摘されています。

[TEXT by 右田 琢生, 筑波記念病院 副院長、小児科部長