病院で処方するお薬というのは基本的に、その時その時の病態に応じて最適な薬をお出しするというのが原則です。「万能の風邪薬」といったものはありません。ですから、前の時と症状が似ているからといって、余っていた薬を使うことには賛成できません。
以前に使われていた薬が、その後の医学の知識の変化で使ってはいけない(禁忌の)薬となることもしばしばあります。例えば、インフルエンザの時に以前に良く使われていた解熱剤が、インフルエンザ脳症の重症度を上げるかもしれないということが分かって、使われなくなったというようなことがあります。そのような座薬が、たまたま自宅の冷蔵庫に残っていて、熱さましぐらいだから良いだろうと安易に考えて使われてしまうことがあります。
子どもたちは成長に応じて薬用量が変わっていきます。前の体重に応じて出ている薬が現在も有効であるかどうかも分かりません。それやこれやで、古い薬をおうちの方の判断で使うのはできるだけ避けるべきです。同じような理由で、お姉ちゃんやお兄ちゃんの薬をたらい回しで使うのも厳禁です。