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母親学級受講者による質問とその回答集
 『皮膚の病気』についての回答集
よだれかぶれが気になります。ステロイド剤はどのように使用すればいいのですか?

 ステロイド剤はもちろん副作用もありますが、有用なお薬です。ひどく皮膚が傷んでいるときには、使わざるをえないことがあります。
 しかし、よだれかぶれ程度であれば、基本的には食べ物の汚れを落としてよく洗ってあげるなどの普段の手入れをしっかりおこなって、ステロイド剤の使用はできるだけ控えめにしておくことが大切です。
 ステロイド剤は、けっして皮膚を丈夫にするお薬ではありません。皮膚の反応性を落として、赤くなる反応を抑え、一見きれいに見えるようにするだけです。皮膚が赤くなったりかぶれたりする反応は、もともとは、ばい菌やカビなどから体を守る反応なのです。ステロイド剤を使って、そのような反応を押さえ込むと、ばい菌やカビがくっついて、悪さをしているときには、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。
 といっても、ステロイドを絶対に使うなと言っているわけではありません。ひどく皮膚がただれて赤くなっているようなときには、ステロイド剤を使って、良い皮膚の状態を取り戻しておくことが必要です。
 短期間、上手にストロイド剤を使って、良い皮膚の状態になったら、あとは、手入れを上手にして、ステロイド剤の使用はできるだけ控えるというのが賢い使い方です。

(最終更新日:2005年08月11日 14:33)
よだれかぶれやあせもになるのですが、病院に行く目安はどれぐらいでしょうか。

 赤みが強くて、出血したり、痒さのためにかきむしって傷だらけというようなときはお薬を必要としますので、受診をお勧めします。
 ちょっと赤い程度であれば、食事のあとに口の周りを清潔にして、よく洗ってあげることで経過をみることができると思います。

(最終更新日:2005年08月11日 14:31)
乳児湿疹が良くなったり、悪くなったりの繰り返しです。ステロイド軟膏を毎日塗っています。乳児湿疹はいつごろまで続くのでしょうか。すっきり治るか心配です。

赤ちゃんは大変な勢いで大きくなっていきます。生まれた直後の赤ちゃんの体重が3キログラム前後だとして、乳児検診(3-4ヶ月)の時には6キログラムを超える勢いです。私たち大人が体重50キログラムとして、3ヶ月たったら100キログラムを超えてしまうような体重増加なのです。
 ということは、皮膚の生え変わりも大変な勢いです。皮膚の生え変わりによる垢もたくさんできます。良く肌の手入れをしなければ皮膚の傷みが当然おこります。同じような急激な成長期にある、中学高校時代のニキビ対策では、石鹸を使って良く顔を洗いましょうと指導されると思いますが、赤ちゃんも、皮膚を良い状態に保つためには、こまめに良く洗ってあげることが基本になります。
 良く洗うといっても、タオルなどで、ゴシゴシやると皮膚が傷つきますから、泡立てた石鹸を手にとって、クリームを塗るようにつけてあげましょう。そして、手のひらなどで爪をたてずに、よく洗うこと。
 その後シャワーなどの流れるお湯で十分にゆすいであげてください。このときに赤ちゃんの耳に水が入るのをこわがって、ゆすぎを十分にせず、石鹸分を残しているのでは、困ります。シンクロナイズドスイミングの選手のことや、ベビースイミングといってプールに入る赤ちゃんもいることを考えてみてください。プールの水が耳に入っても平気なのに、清潔なシャワーの水が耳に飛び込んだから心配ということはないのは、分かっていただけますよね。わざわざ耳に水を注ぎ込むようなことは、もちろんしないと思います。洗う途中でちょっと水がかかるなんてことは、まったく平気。あとでちょっと綿棒を使ってふきとってあげれば大丈夫です。
 良く洗うということは、当然、役に立っている皮脂成分も落としてしまうことになりますから、それを補う意味で、洗ったあとで保湿成分の入ったクリームや化粧水などを少しつけておいてあげると良いと思います。病院で保湿剤を処方してもらうことも可能です。ステロイド軟膏は、特に赤みがひどくてジクジクするような所には必要になりますが、皮膚の状態が良くなったら、早めに切り上げてください。普段は、良く洗うことと保湿剤を上手に使うことで手入れをするのがお勧めです。

 はじめにお話をしましたように、皮膚のはえかわりがひどいことが、乳児の皮膚がガサガサする理由ですから、急激な成長段階が終了すれば、乳児湿疹も卒業していきます。そのころには皮膚の手入れも上手になって、湿疹で悩むことも大幅に減ってくると思います。アトピーというのは、アレルギー反応をおこす原因になる、外来の刺激物質に影響されておこるわけですから、とくに小さいうちは、アレルギーをおこしやすいといわれる食べ物はできるだけ避けておくようにします。具体的な例としては、卵を食べ始めるのは1歳のお誕生を過ぎてからにするなどがお勧めです。

(最終更新日:2005年08月11日 14:24)
寝る前によく背中が痒くなり、少し掻いてやると眠ってしまうのですが、なかなか治らず、肌着も付けて病院でお薬も頂いたが良くならない。

 寝るときに体が痒くなることは、わりに良くあることですが、多くの場合に皮膚が乾燥気味であることが原因のようです。お風呂で汚れを落とすために石けんを使って良く洗ってあげることは重要なことですが、そのために、皮脂成分が失われて乾燥気味になってしまいます。

 このような時には、お風呂へ入って清潔にしたあとで、保湿効果のあるクリームや軟膏などをたっぷり塗ってから寝かせると落ち着いて眠れるようになります。たくさん塗っても副作用の心配のない保湿剤がいろいろとありますから、皮膚科の先生やかかりつけの小児科の先生に相談をして、お子さんの皮膚になじむ保湿剤を常備しておかれたらどうでしょうか。お母さん方の化粧品と同じで、それぞれの子ども達に合う保湿剤というのは必ずしも一つに限りませんので、いろいろと試してみることが大切です。

 あともう一つのこととしては、お猿さんたちの毛づくろいと同じで、背中をかいてもらうことで、子ども達はお母さんに大切にしてもらっているという実感を得て安心して眠れるという要素も大いにあります。ですから、寝る前に背中をかゆがるときには、保湿剤をたっぷり塗ってあげたうえで、やさしくしばらく掻いてあげることもけっして悪いことでは無いと思います。このときに、あまり強く掻くと、皮膚を傷めて、その結果として皮膚の傷んだところから水分が逃げてしまい、ますます乾燥が強まって痒みが際限なく続くようなこともありますので、やさしく撫でるような感じで掻いてあげることが大切です。

(最終更新日:2004年11月15日 19:24)
何にかぶれたかわからないが、口のまわりがぶつぶつかぶれたときの対処法は?

 単なるかぶれなのか、ヘルペスなどの感染症なのかによって、対処法が異なります。ですから、一度は病院を受診して、小児科あるいは皮膚科の医師の診察を受けて下さい。原因はなんであれ、食事のあとなどに、刺激をさける意味で、良く洗って清潔にしておくことは大切です。

(最終更新日:2004年11月15日 19:20)
皮膚がカサカサしていて気になります。何か家庭で注意することがあったら、教えてください。

 皮膚のカサカサ、乾燥があると、皮膚の痒みが強まります。痒いので掻くと、皮膚の表面が傷み、そこから水分が蒸発していって、また乾燥が強まります。そして痒みが強まり、また掻いて、皮膚が傷んで..というように、皮膚を掻くと乾燥も強まり、皮膚がどんどん傷んでいきます。ですから、乾燥した皮膚には、保湿剤を塗って、乾燥させないこと、痒みをとってあげることが重要です。

 保湿剤にはいくつも種類があって、それぞれのお子さんの皮膚との相性もありますので、いくつか、皮膚になじむものがあるかどうか試してみられたらどうですか? もちろん保湿剤を塗る前に、皮膚の表面の汚れをとってあげることも大切です。いつも清潔に心がけて、適切な保湿剤をしっかり塗っておいてあげることが、皮膚のカサカサをとるポイントです。

(最終更新日:2004年11月15日 17:13)
右肩に血管腫があります。治療の必要はあるのでしょうか?

 血管腫にも苺状血管腫と呼ばれるものと、単純性血管腫と呼ばれるようなものなど、いくつかの種類があり、自然に治っていくものや、治りにくいものなどいろいろです。皮膚科の先生にきちんと診て頂くのが良いと思います。

 赤ちゃんに多い苺状血管腫は生後1―2週して出現し、だんだん目立つようになり、1歳ころまで増大します。その後は縮小していき、小学校ころまでに消えてしまうことが普通です。このため、一般には放置しておいても良いものと考えられています。しかし、中には治りにくいものや、眼瞼にできて、まぶたを塞いで、視力に影響を与えてしまうような場所にあるものもありますので、専門医に判断してもらう必要があります。

(最終更新日:2004年11月15日 16:12)
湿疹の見分け方(注意しなければならない湿疹と、気にしなくても良い湿疹)について教えてください。

 「湿疹」というのは、特定の皮膚の病変をおこす単独の皮膚疾患の病名で、何種類もあるわけではありません。ご質問の趣旨はきっと、皮膚に「発疹」を伴う全身疾患(麻疹や風疹、水疱瘡など)の「発疹」の見分け方についての質問なのだろうと想像します。
 発疹が出現したときに、主治医の先生によくお話を伺ってください。

(最終更新日:2004年11月15日 16:02)
夕方になるとじんま疹が出て2-3時間で治ります。どこか悪いのでしょうか?

 じんま疹のおこる理由は、食べ物であったり、薬剤であったり、寒冷刺激であったり、実に様々で、原因が不明であることも多いのです。ただ、夕方毎に出ているとすれば、やはり食事の影響や、毎日お薬を飲んでいるのであればその影響の可能性もありえますので、毎日、食事の記録などを取って、かかりつけの先生に相談をしてみて下さい。

(最終更新日:2004年11月15日 15:47)
上半身の皮膚がザラザラしていて、湯上がりには赤くなります。どのような手入れをしたら良いのですか?

 一度乾燥して、痒みが出てくると、掻き壊して皮膚が傷み、そのために、保湿力がおちて、皮膚から水分が逃げていき、また乾燥して痒みが強まって・・・と悪循環を起こしはじめます。乾燥に気付いたら、保湿剤を上手に使っていきましょう。良く洗って、保湿剤をうまく使ってあげて下さい。

 風呂上がりに赤くなるのは、皮膚の毛細血管が風呂で暖められて拡張し、血液が流れ込むためです。しばらくして色が元に戻るようでしたら、病気の扱いをする必要はありません。

(最終更新日:2004年11月15日 15:45)
最近は紫外線が強いので、外出時は日焼け止めを塗ったほうがよいのですか。

 最近はオゾン層の破壊などによって、直射日光の中の紫外線量が増えてきているといわれています。

 赤ちゃんの外出時に日焼け止めを塗るかどうかということですが、どうしてもやむを得ず直射日光に当たる場所に出なければならない時には日焼け止めが必要だと思いますが、基本的には、日差しの強い所へ赤ちゃんを出すべきでないと思っています。

 日焼けは健康のバロメーターではなく、火傷ですから、赤ちゃんに日焼けをさせてはいけません。適度の紫外線はビタミンDを生成するのに役立つことから、日光浴が必要と言われていますが、夏の昼時などは、紫外線が強力すぎて、日光浴に適するような日差しではありません。反射してきた散乱光に含まれる紫外線だけでも日焼けをしますし、曇りの日でも15分も外にいれば、日焼けをおこします。外気を吸わせたければ、日が陰ってきた夕方などにします。

 海岸などの紫外線の強い所で、日差しの強い時間に外に赤ちゃんを置いておくなどということは、たとえ日焼け止めを塗ったとしても、してはいけません。街の中でも、日差しの強い午前10時から午後3時の間には、外出を避けることです。やむをえず、通院などでそういう時間帯に外出をしなければならない事情があるときは、十分に皮膚を覆うものを着せて、つばの広い帽子をさせて、さらに日よけパラソルの傘の下で、建物や木陰など日陰になるところを選んで移動するようにしてください。ベビーカーには必ず幌をかけてあげてください。時々見かけますが、幌で顔は日陰になっているのに、足はカンカン照りの日差しの中ということがあります。手足もしっかり服で覆うことです。日焼け止めは衣服の代わりにはなりません。どうしてもむき出しになる顔や手足の部分があれば、ベビー用の日焼け止めを塗ってあげましょう。塗る場合には、塗り残しや塗りむらがないように、また塗りすぎて白くならない程度に均一に塗るようにしてください。日焼け止めは古いものを避けて、シーズンごとに新しいものを用意するようにしてください。

 だんだん外遊びをするような年齢になっても、真夏には日差しの強い時間の外出は避けるようにしてください。子供たちの真っ黒な皮膚は、なんとなく健康的に見えてうれしいものですが、今の子供たちの紫外線環境は、将来の皮膚ガンの増加などにつながることが危惧されており、お勧めしません。それでも外出する時には、きちんと帽子をかぶせ、上に書いたような日焼け止めの塗り方を参考に上手に日焼け止めを塗っておいてあげてください。
 また、外出から帰ったらきちんと日焼け止めを洗いおとすことをお忘れなく。

(最終更新日:2004年11月15日 15:32)
赤ちゃんの汗疹の予防や対処方法を教えて下さい。

 夏は汗をかき、皮膚は汚れやすく、汗疹ができやすい季節です。

 大人は顎と胸の間はきちんと離れていて、首がはっきり見えますが、赤ちゃんは顎が胸にくっついていて、首は埋もれてしまっています。このため、どうしても赤ちゃんの首には汗やアカがたまりやすいのです。ですから、汗疹の治療は、首の皮膚をよく広げて中まで洗うことが基本になります。そのときに、ガーゼとかタオルなどでゴリゴリ強くこすると皮膚を傷めてしまいますから、手に泡立てた石けんをつけて、手のひらで洗ってあげることをお勧めします。石けんは必要で、良く汚れをおとしてくれますが、石けん分が残っていると刺激になりますから、洗った後で、よくゆすいであげることが大切です。また、汚れといっしょに皮脂成分も落としてしまいますので、赤ちゃんの皮膚になじむ保湿剤をあとで塗るようにします。一度、かかりつけの先生に診ていただいて、適切な保湿剤や治療用の軟膏をもらっておかれると良いと思います。

(最終更新日:2004年11月15日 15:28)