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母親学級受講者による質問とその回答集
 『うつる病気(感染症)』についての回答集
風邪の時に安静はどの程度?

 病気の時に抵抗力を落とさないために、安静にするのは確かに必要なことですが、一般的に子ども達は病気にかかっても、安静におとなしくしているのは困難なことが多いようです。病気になっても仕事のために寝ていることができない大人たちや、あるいは仕事をズルして休みたいために病気を装う大人と違って、子ども達は病気が重ければぐったりして、起きあがることもできなくなりますし、あまり重症でない病気のときは、寝ていろと言っても、チョロチョロ動き回ってしまいます。

 ですから、子ども達の様子にまかせて、元気がなければ、しっかり寝かせておきますし、動き回るときには、無理でない範囲で動き回ることは大目にみておいてあげてください。もちろん、親の都合で、熱があるのに外を連れて回ったりすることは厳禁ですが、お家の中で、子ども達が元気であれば、あまり悪い病気ではないのだろうと判断して、様子を見ていてあげればそれでけっこうです。

 大人たちが、周りで大騒ぎをしたり、夜遅くまで起きていたりすると、必要な安静がとれなくなることがありますから、あくまでも病気の子ども達がいることを前提に、静かな環境を作ってあげることも必要です。
 腎臓の病気などで、元気があるように見えてもしっかり安静が必要な病気もありますので、そういう病気のときには、主治医の先生に安静度の指示をいただいて、しっかり守ってください。

(最終更新日:2004年11月15日 19:24)
脳炎は乳幼児の病気と考えていましたが、大人もかかってしまうのですか?

 脳炎は脳実質(脳の組織:わかりやすい言葉で言えば脳みそ)にウイルスが進入して炎症をおこした状態のことを言います。原因になるウイルスはたくさんあって、単純ヘルペスウイルス、水痘(みずぼうそう)、麻疹(はしか)、風疹、ムンプス(おたふくかぜ)、手足口病やその他のエンテロウイルス(夏かぜのウイルス)、日本脳炎、突発性発疹などのウイルスが脳炎の原因になります。こういった病気の多くは子どものころにかかることが多いので、確かに脳炎をおこすことは乳幼児に多いのは事実です。しかし、大人になったらかからないというわけではなく、小児期に上のような病気にかからないまま大人になった方には免疫がありませんので、大人の脳炎も稀なことではありません。

 一方で、上に述べたような脳炎をおこす可能性のあるウイルスに感染したからと言って、皆が脳炎にかかるわけではなく、たとえば、麻疹(はしか)にかかった人の中で脳炎がおこる確率は1500人に一人程度と言われています。麻疹(はしか)は重い病気で、脳炎などの合併症がおこる危険性が高い病気ですが、それでもこの程度ですから、他のウイルス性疾患ではもっと低い確率でしか脳炎はおこりませんので、ご安心ください。

 一般に年長児や成人の麻疹(はしか)のほうが脳炎になる危険性が高いと言われていますので、そういった意味でも、できるだけ小さいうちに予防接種を受けたりして、免疫を十分につけておいていただくことが肝要です。

(最終更新日:2004年11月15日 19:01)
病院で扁桃腺がはれていると言われました。扁桃腺について教えてください。

 大人の基準で言えば子どもたちは全員が扁桃肥大の状態にあります。

 扁桃は免疫の重要な役割を持っていて、体の中へ病原体が入り込まないように喉の奥で、番兵をしているのです。扁桃炎を繰り返しおこすとしても、扁桃が肥大しているのは邪魔なことだと思わないで下さい。一通りの病気の経験が済んで、病気をおこさなくても済む時期になると、扁桃は小さくなっていきます。扁桃炎のために腎炎を起こしているというような特別な状況を除いて、扁桃肥大を悪者にしないでおきましょう。

(最終更新日:2004年11月15日 18:36)
SARSについて、子供にも感染するのか? どのような症状になるのか?などを教えて下さい。

 SARSが流行した地域の報告を見ますと、SARSには子ども達がかかってもあまり重くならずに軽く済むようですね。
 病気には、罹り時とでも言いますか、適切な時期にやれば軽くすむけれども、年齢が大きくなってから罹ると重くなることは、しばしば経験されます。たとえば、麻疹(はしか)や水ぼうそうに大人が罹ると、たいへん重症化することがあります。麻疹などは子ども達が罹ってもけっこう大病ではありますが、大人がなるともっとずっと深刻です。SARSに関しても、SARSウイルスと人類がうまく共存できるような状況ができてくると、子ども達が比較的軽く罹って免疫を持つようになって流行が阻止できて、あまり怖い病気でなくなるかもしれません。(あくまでも希望的観測ですが)

 SARSに罹ったときのはじめの症状は高熱や咳、筋肉痛などで、インフルエンザなどと区別することができないとされています。ですから、この時期には、SARSの流行地に行っていたとか、周りにSARSに罹患した方がいたとかの情報が無ければ、SARSと診断することはできません。しばらく高熱が続いて、いったん熱が下がりかけ、次に再び高熱になったときに、呼吸困難の症状が出て、レントゲンなどで肺炎が確認されるようになります。このような時点になればSARSの診断は確実になります。

 今までのところ、日本でSARSの流行が起こったということはなく、本場でもやや流行の勢いが鈍ってきたようですので、このまま、日本には、入ってこないで済んでくれるのを祈るばかりです。

(最終更新日:2004年11月15日 15:54)
一ヶ月ほど咳や鼻水が続いていて薬を飲んでもすっきりしません。このまま様子を見ていても大丈夫ですか?

 咳や鼻水は、体に入りかけた細菌やウイルスなどを排除する役目があります。目にゴミが入れば涙が出ますが、涙が出たからといって病気だとは言わないと思います。同じように鼻にゴミや細菌が入ると当然鼻水がでますが、涙と違って鼻水や咳が出ると、病気ではないかと心配されます。もちろん風邪や気管支炎などの病気の時にも、鼻や咳が出ますが、鼻や咳が出るとすべてが病気というわけではありません。

 重大な病気で咳や鼻水が出ているならば、一ヶ月もすれば、病気が進行して、重い状態になっているでしょうし、経過が良ければ、すでに治ってしまっているでしょう。一ヶ月だらだらと続いて変化が無いというのは、季節の変化に応じたり、体調があったりで、吸い込む回りの空気に反応して出ている咳や鼻水の可能性が大です。

 この場合、高い熱が出たり、呼吸困難を起こしたりなどの重い症状にはならず、元気もあって、食欲も落ちません。ご質問の方も、そのような、たちの良い咳や鼻水である可能性が高いと思います。普段かかっておられる先生に良く話をお聞きになってはいかがでしょう。

(最終更新日:2004年11月15日 15:44)